自宅でくつろぎながら晩酌をする昭和生まれの自称「左党(さとう)」が、実際に全国各地から取り寄せた「酒」や「肴」を食して紹介。読者の皆様の晩酌タイムを『今日も幸せな一日だった』と感じられる時間にする、お手伝いブログです。
なお、本文中の感想や意見、評価は筆者の主観によるものであり、全ての方に当てはまるものではありませんことをご理解ください。また、商品そのものに個体差があることもご承知おきください。
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今夜の前振り
取り寄せ可能な“博多浜や”のもつ鍋は、自身で食材を揃えて調理するもつ鍋とは次元の異なるうまさ。
この味を自宅で味わえるのは、控えめに言っても「とても幸せ」。
多くの人に知ってほしい美味しさです。
今夜の肴 “博多浜や”完全無添加もつ鍋
今夜の肴は、“博多浜や”のもつ鍋だ。
もつ鍋と言えば、福岡。博多浜やは福岡県糸島市に本社があり、かつて、グルメの街福岡市内でも人気を誇るもつ鍋料理店であったが、今は実店舗での営業はしておらず、通販に特化しているようだ。
その特徴は、九州の自然豊かな大地で育った牛の小腸のみを使用し、『完全無添加』で出汁の旨みを最大限に引き出したスープや味噌にこだわり続けているところにある。浜やのこだわりはかなり徹底していて、HP上では26種類もの添加物を列挙したうえでそれらを一切使用していないとうたっている。
勘の良いグルメな読者の皆さまはもうお気づきのことと思うが、食品添加物に頼らない食べ物は、保存方法や風味の出し方において、相当な手間暇がかかっていることを示唆しているわけだ。それでいて人気店であったことを踏まえると、浜やは本当に美味いもつ鍋を提供している(いた)に違いない。これは期待しかない。
もつ鍋で使用されるもつ肉には多くの栄養素が含まれています。
疲労回復の効果や神経の働きを助けてくれるビタミンB群、貧血防止に効く鉄分、免疫機能の向上やタンパク質を合成する役割を持つ亜鉛、他にもビタミンD等、もつ鍋には人が生きていくのに必要な栄養がギュッと詰まっています。 またコラーゲンも含まれているため美容にも良いとされています。
それだけでなく、もつ鍋は野菜も一緒に摂取することができるので、スタミナが多くヘルシーです。もつ鍋は健康を意識した女性にも人気があります。
(浜やホームページより)
ホームページで商品検索
トップページは、上の画像のように「至極のもつ鍋」のスライド画像が目に飛び込んでくる。これがメイン商品であることが一目でわかる。画面を少しスクロールすると人気ランキングが紹介され、その下には『カテゴリから選ぶ』として「無添加だし」と「無添加もつ鍋」の写真がある。どうやら、「無添加だし」も主力商品のようだ。
しかし、今回は端からもつ鍋を食べると決めていたので、もつ鍋コーナーを検索する。
もつ鍋には4種類の味があり、「しょうゆ・白みそ・旨辛みそ・だし塩」から選ぶことができる。少し迷ったが、子供のころからもつ煮はみそ味(ちなみに、関東地方のもつ煮は豚のホルモンが多い)で育った酒向は、白みそをチョイスした(しょうゆ味のもつ煮は博多でも食べたし)。
さらに画面をスクロールしてみると、「とりかわ」と「酢もつ」の付いた3点セットがあるではないか。せっかくなので、こちらの3点セットを選びなおし、もつ鍋の味は白みそとした。セットにすると少し割安になるものかと思って後から計算してみたが、特段そういうことではなかったようだ。しかし、冷凍品については購入金額が5,000円を超えると送料無料となるので、結果としてはお得になる。
ちなみに、パッケージ化されたもつ鍋の具材である“もつ”は200グラム(二人前)だが、もつが好きな人なら一人でこの位は完食してしまうだろう。もつやだしは追加注文することができるので、購入時に検討した方が良いと思う。拙宅では家内が肉をほとんど食べないため、200グラムのもつはすべて酒向がいただいた。
支払方法は、クレジットカード以外に『PayPay』『コンビニ払い』『銀行振込』など豊富なラインナップのため、便利だ。酒向はいつものごとく、AMEXで支払いを済ませる。また、ポイント付与もあるらしく、次回以降の注文で利用ができる。
商品の発送と送料について
商品の発送は、原則3営業日以内。
料金について気を付けたいのが、常温品と冷凍品は同梱できないらしいので、別々に料金がかかってしまうことだ。それを踏まえて注文をする必要がある。
通常の宅配料金は北海道を除いて全国一律で1,050円。クール便(冷凍品)は+200円かかるが、クール便に関しては、合計金額が5,000円以上で無料となる。常温品は無料サービスは無い模様。
また、北海道はいずれも+900円となるため、冷凍品が5,000円以上でも900円の負担となる。
商品受け取り日に関して
商品受け取りのタイミングだが、ホームページの説明によると「食べる日の1日前から冷蔵庫内で解凍する」方法が一番おいしく食べられるらしい。つまり、食べる日の前日に受け取り冷蔵庫で保管が良いようだ。
注文時に配達日指定ができるが、ページ上で指定できるのは1週間後から。こういう場合は、配達日指定なしのほうが早く到着する可能性がある。案の定、ホームページにもその旨記載があり、当日中に商品をヤマト運輸のクール便で発送した旨のメールが届いた。時間を前後してヤマト運輸のLINEに通知が届いたので、食べる日の前日昼間に届けてもらえるよう日時変更をした。こういうサービスはとてもありがたい。
商品の梱包状態
商品の梱包状態はとても良く、安心できる状態だった。通販事業に特化しているだけに、箱のサイズもしっかり設計されており十分な強度もある。
今回は、『もつ鍋』『とりかわ』『酢もつ』の3品セットに浜やのカタログが同梱されていた。
もつ鍋の白い箱には真っ白なもつと無添加スープ、創業140年の老舗醤油店が造った無添加味噌に同じく小麦と塩だけで作った無添加うどん、調味用のニンニク醤油といりごま、鷹の爪がセットされていた。
箱もしっかりと作られていて、とても安心できる。完全無添加商品と同様、梱包状態にまでこだわりぬいているところは流石としか言いようがない。ものづくりをする職人の心意気を垣間見させてもらった。
明日の夜が楽しみで仕方ない。
簡単調理
調理はものすごく簡単という訳にはいかない。が、美味しくつくるための“虎の巻”が付いていたので、これに従って進めていくことができる。決して複雑でなく、初めての人でも戸惑うことなく調理が可能だ。かく言う酒向もこれに沿って作ってみた。
調理のポイントはいくつもあるが酒向は次の3つを挙げたい。
- 虎の巻に従うこと
余計なことを考えず、この虎の巻に従った方が確実においしいもつ鍋が食べられる。
火加減やタイマーを使った時間配分、具材を投入する順番はこの通りに行うべし。 - ゴボウは絶対に入れること
一番最初に『だし汁』に『ゴボウ』を入れて沸騰させるが、この工程がだし汁をさらにおいしくさせている。
ゴボウの旨みと香りがだし汁に移り、何とも言えない風味になる。 - 野菜を入れたら煮過ぎないこと
キャベツやニラはグツグツ煮なくても火が通るので、長時間煮ないことだ。
具材を入れるとだし汁の温度が下がるが、再び表面が軽く沸いたら蓋をして火を止めてもよいくらいだ。余熱で蒸すような形でも十分においしい。要は、だし汁を煮詰めないことだ。
実際の味は・・・
<見た目・香り>
もつはどこまでも白く、スープは九州産の白みその持つやわらかな色合いで上品なみその香りが食欲をそそる。
浜やのホームページによると、もつは水ではなくアルカリ水で洗った上に酸性水で殺菌し、さらにはにんにく水で臭みをとっているそうだ。かなり手間をかけている。また、スープは地元糸島市を流れるミネラル豊富な天然水に『鰹節』『鯖節』『うるめ節』で出汁をとり、みそは二百年以上続く老舗の白みそをベースに数千回を超える試食の上に完成させている。
<食感・風味>
まずは熱々のスープを一口飲んでみる。「うまい」。九州みそらしく甘さを感じるが、嫌味がなくあっさりしていてなおかつコクもある。だし汁に加えて、ゴボウやもつなど具材から溶け出た旨みがしっかりと感じられておいしい。
続いて“もつ”をいただく。とろとろと柔らかく、上品な甘さを纏った脂みが口に広がる。もつ特有の臭いはまったくなく、ただただ「おいしい」。そういえば、調理中にもつの入った袋を開けた時も一切臭わなかった。この辺りにも、手間を惜しまず徹底して美味しさを追及していることがうかがえる。
キャベツや豆腐、ニラなど、他の食材との相性も抜群だ。スープ・もつ・野菜が三位一体となって、本当においしいもつ鍋を作り出している。スーパーで買ってきた材料で同じもつ鍋を作れるかと聞かれれば『否』だ。この味が『自宅に居ながら味わえる』のは、もはや贅沢と言えると思う。
今夜の酒 東光“純米吟醸原酒”
そんなわけで、今夜の酒は東光の『純米吟醸原酒』。
東光 純米吟醸原酒は、山形県の米沢市にある「小嶋総本店」が手掛ける日本酒で、東光ブランドの中でも特に豊かな香りと深い味わいが特徴とされる。原酒のため水で割らず、造られたままのストレートな味わいが楽しめ、しっかりとした旨味と米の力強い風味が感じられる一品。
グラスに注ぐと、わずかに黄金色がかかっており、透明感がありながらもリッチな印象を与えてくれる。鼻を近づけると、吟醸酒ならではの華やかなフルーティーな香りが立ちのぼり、りんごやメロン、バナナのような甘く爽やかな香りが広がってくる。
東光純米吟醸原酒を購入できるところ
東光純米吟醸原酒は流通量も多いと思われ、比較的入手しやすい。近所の酒類専門店やネット通販でも手に入る。
地元の米沢市内には直営店もあり、この純米吟醸原酒はもちろん、普段口にすることができないような高級酒やグランプリ受賞酒も、有料ではあるが試飲できるので機会があれば足を運んでみたいものだ。
特別純米酒の飲み口
口に含むと、まずはしっかりとした米の旨味を感じる。原酒ならではの濃厚さがあり、適度な甘みが口の中に広がり、続いて酸味がバランスを取りながら後味に軽いキレを与えてくれる。日本酒度がー4とのことであったが、そこまで甘く感じさせないのは酸度があるからかもしれない。
純米吟醸としての繊細さと、原酒らしい力強さの両方を兼ね備え、深みのあるコクを楽しむことができる贅沢な逸品だ。
料理と酒の相性
浜やのもつをつまみ、東光でながす。東光のフルーティーで華やかな香りが口の中で広がる。みその濃厚な風味をしっかり受け止めながらも、りんごやメロンを思わせる吟醸香がふんわりと漂い、もつのやわらかな甘みのある脂が絶妙な調和を生み出す。もう一度もつを東光でながす。
これが俗に言う『マリアージュ』というやつか。濃厚なコクと上品な甘みのもつと、東光の深い米の旨味が見事にマッチする。原酒ならではの濃い味わいが鍋の力強い味噌の風味とぶつかり合うことなく調和し、米の甘味と程よい酸味が鍋の旨味をさらに引き立て、鍋の具材であるキャベツやニラの自然な甘みとも調和し、全体にまろやかでふくよかな味わいが広がり、至福な時間が流れる。
次々にグラスと箸が進んでしまい、これは飲みすぎ確定だ。明日の朝、無事定刻に起きられるか心配だ。
まとめ(酒向進の超主観的評価)
<今夜の肴>
・博多浜やのみそ味もつ鍋
・もつ以外の具材を揃えて下準備する必要があるが、調理手順の“虎の巻”が付いているので安心
・とろとろで上品な甘みのもつと、ダシの効いたみそ味スープが家庭では作れない美味しさを演出
・2人前 4,380円(とりかわ・酢もつのセットで6,930円)
項目 | 評価 |
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おいしさ | |
調理の手軽さ | |
おススメ度 |
<今夜の酒>
・東光の純米吟醸原酒
・ルーティーな吟醸香と原酒の濃厚さを同時に楽しめる贅沢な一本
・コメの旨みとほんのりとした甘み、コクがあるのにキレがある味わい深い良酒
・4合瓶 1,496円
項目 | 評価 |
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おいしさ | |
飲みやすさ | |
おススメ度 |
<酒と肴の相性>
・みそと米の旨味が一体となり、濃厚な味わいをしっかりと支え合うナイスなペアリング
項目 | 評価 |
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酒と肴の相性 |
<注記>記載の価格は税込で購入時のものです。
他にもあるーもつ鍋とのペアリングを楽しめる日本酒3選
黒龍“純吟”
福井県産五百万⽯が持つ⽶本来の旨みを引き出しつつ、爽やかな飲み⼼地を追求し、味と⾹りのハーモニーが醸す深いうまさの純⽶吟醸酒。
黒龍の持つ上品でまろやかな旨味とみそ味の鍋のコクが絶妙に絡み合う、相性抜群のペアリング。
黒龍純吟が持つ米のまろやかな旨味がみその深みとコクに寄り添い、鍋全体の味わいに一体感をもたらします。黒龍の柔らかい旨味は、もつの脂の甘味と一緒に心地よいハーモニーを生み出しています。鍋の具材であるキャベツや豆腐、ニラなどとも相性が良く、食べ進めるごとに食材の味を引き出しながら酒の旨味も増していきます。
黒龍純吟
淡麗辛口
四合瓶 1,760円(税込)
奥の松“特別純米”
福島県の奥の松酒造が手がける純米酒で、米の旨味とスッキリとした酸味がバランス良く楽しめる酒質が特徴です。福島の清らかな水と厳選された米を使用し、ふくよかでありながらも軽快な飲み心地があり、後味にキレを感じさせます。米の自然な甘みと程よいコクが楽しめるため、和食全般、特に濃厚な料理とも相性が良いお酒です。
奥の松の持つ爽やかな酸味が、もつの脂っぽさをさっぱりと流してくれます。特に冷やして飲むと、酸味が際立ち、鍋の旨味を引き立てつつも飲みやすさを保ちます。
奥の松特別純米
四合瓶 1,243円(税込)
久保田“千寿 純米吟醸”
新潟の代表的な銘柄「久保田」の中でも、食中酒として優れたバランスが特徴です。ほのかな吟醸香と米の柔らかな甘みがあり、飲み口はスッキリとして上品な辛口。余韻に軽やかなキレがあり、料理の風味を引き立てつつも飲み飽きしない魅力を持っています。
千寿の米の自然な甘みと旨味が、みそ味のもつ鍋のコク深いスープに寄り添い、料理全体に一体感を生み出します。鍋の具材であるキャベツやニラ、豆腐などと合わせて飲むと、食材の甘みを引き出し、まろやかにまとめてくれるのが特徴です。
久保田千寿純米吟醸
淡麗辛口
四合瓶 1,617円(税込)